今日は千葉県内でもつつがむし病の濃厚汚染地域(という言葉が正しいかわかりませんが)の猫の手術でした。マダニも研究者が採集にくるほど高密度生息地域&日本紅斑熱の濃厚汚染地域でもあります。
つつがむし病と日本紅斑熱
https://www.niid.go.jp/niid/ja/id/617-disease-based/ta/tsutsugamushi/idsc/iasr-topic/7324-448t.html
当然わたしたちも日頃から感染対策は気をつけています。
今日手術した当該地域の猫たちにはツツガムシが多く寄生していました。
手術後、ツツガムシが寄生している子が多かったこと、つつがむし病の予防についてインフォームしたところ衝撃の返事が。
『わたし、2回感染しました』
そんな人初めて聞きました。やはり濃厚地域は伊達じゃない。
高熱を出し、リンパ節は腫れあがり、とにかく辛かったと。さすがに飼い主さんも懲りているようです。もう二度と感染したくないから気を付けているとのことでした。
3回目はないか?
森林や藪でツツガムシに咬まれてしまうことは、医師のインフォームもあり理解していました。藪に近づくときは長靴や長袖長ズボン着用など、気を付けていました。確かにこれは重要な予防法です。
しかし、外猫が多く、予防薬を徹底できでいない今の状況では、再感染するリスクは高いままです。自分の服装による防護だけでは、予防は片手落ちと言わざるを得ません。これに加えて周囲環境の清浄化、つまり猫のツツガムシ予防が同じくらい重要です。
ワンヘルスの重要性
医師はつつがむし病を診断すると、森に入りましたか?そういう時はツツガムシやマダニを防護できる服を着るようにしてくださいと伝えます。
一方、獣医師がつつがむし病について言及するときは、猫や犬があなたの付近まで運ぶことを伝えます。
どちらも正解なのですが、どちらかだけでは片手落ちになってしまいます。これを仕方ないと片づけない。これこそがワンヘルスの考え方です。身近でとても必要とされていることを再認識しました。
ツツガムシの予防
ツツガムシはノミマダニの予防薬で予防可能です。この旨をしっかり伝え、通年のノミマダニ予防を約束してもらいました。
ツツガムシは秋から冬が最盛期です。ノミダニ予防は夏だけという一辺倒の認識は危ないですね。
ノミ・マダニと媒介感染症は下のブログ記事にまとめてありますので、よかったらどうぞ。
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