ねこ、特にやまがた不妊去勢クリニックの患者さんに代表する野良猫、半野良猫等の完全室内飼育猫ではない猫たちの捕獲は、誰しも不安です。捕獲の方法には何個か方法があって、それは猫の馴れ具合によって変わります。
- 抱いてキャリーに入れる
- キャリーを捕獲器として使う
- 捕獲器を使う
- その他環境や猫に合わせた方法
慣れているほど1に近い方法、警戒心が強いほど4に近い方法をとります。
『慣れてきたから、たぶんすぐ捕まります』
この言葉、実は一番不安です。強めの言葉を使うと、一番信用してはいけない言葉ですw
「何もしないからおじさんについておいで。さぁほら車に乗って。」
と同じくらい。というか猫目線だと、完全に状況同じですもんね。
抱いてキャリーに入れるということは、抱っこができなければならないんですよ。
いや、進次郎構文でもなんでもなくてwこれが抜けてしまっている人が案外多いです。「馴れてきた」は様々な尺度がありますし、猫は懐いているとは限らないです。馴れてきて触れるようになっても、1回でも抱っこしたことあるかは重要です。
5年間完全室内飼養の懐いている猫ですら、病院に連れていく日だけ逃げる。猫を飼った経験のある人ならこんな経験あるはずです。聞いたことあるはずです。懐いている猫ですら、人の病院へ連れて行くぞ!という気合いが猫に伝わって、異変を感じて逃げるのです。外猫なら猶更難しいのは容易に想像できます。
この失敗をしてしまうと、
- 捕まらない
- 人がケガをする
- 今までの信頼関係リセット
- 余計に捕まらない
という最悪の結果になってしまいます。何度か抱いたことある人でない限りやめましょう。
キャリーを捕獲器として使う
では、馴れてきたけど抱っこできるほどではない場合、どうするのがいいでしょうか。
キャリーケースを捕獲器として使うことができます。これなら捕獲器のように大きな音がして猫がびっくりしてしまうことも避けられます。
1.まずはキャリーケースをいつもの餌場に置いておきます。蓋はあけておいてください。キャリーケース自体に馴れてもらうためです。キャリーケースはできるなら上も横も扉がついているものがおすすめです。
2.キャリーケースの近くで餌を食べるようになったら、次はキャリーケース中にエサを置いてください。最初はケースの手前、猫が中に入らなくても食べられる位置で構いません。
3.徐々に奥に入れるようにしてください。
4.猫が完全にケース内に入って食べる位置まで進めてください。
5.入って食べるようになったら、中にいるときに近づいても猫が逃げないか確認してください。人が近づいたら逃げるようではまだまだです。
6.全然逃げなくなったら、そっと蓋を閉めます。素早く蓋を閉める必要があると思うなら、4に戻ります。落ち着いてゆっくり蓋を閉めることができるようになるまでは、4を繰り返してください。
各行程数日は必要です。日数は猫によりますが、5の工程は3日以上かけるといいと思います。なにより、落ち着いてゆっくり蓋を閉められるくらい馴らすことが大事です。
捕獲器を使う
捕獲器を使った捕獲は、別記事でことこまかに解説してあります。
その他の方法
これはその猫、その環境に合わせた捕獲方法があればの話です。基本的に捕獲器での捕獲になります。
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