前回は事実ベースで、関わった保健所と動物愛護団体が反省すべき点についてお話しました。
今回はもう少し突っ込んだ解説をします。
推察ベースになるので、事実と異なってしまう可能性もありますが、みなさんが正しい視点を持つための一助になればと思います。
殺処分対象という判断は誰がしたのか?
「疥癬もひどいため即殺処分対象なので」とポストしているけど、これは誰が言ったことでしょうか?
殺処分対象という判断を保健所がしているなら正しい判断だったと思います。
しかし、それを本当に保健所が言ったのでしょうか?
保健所が判断したなら、保健所は保護団体に渡すべきではありません、こういう悲劇になるから。
団体が勝手にこれは殺処分になると判断した可能性もあります。
それならポストは訂正すべきです。保健所は殺処分決定と言っていないのに、保健所が決定したと捉えられてしまいます。
もしかして、殺処分対象を救ったヒーローになりたかったわけではありませんよね?
素人治療は虐待
前回の記事の中で、保健所では治療できないけど、保護団体が引き取って動物病院に行ってくれれば助かるから、保護団体に渡したということなら理解できるといいました。
ただ、団体のポストでは補液をして見守っているとあります。
動物病院に連れて行ったのか?
連れて行ったけど、もう助からない。治療すること自体が動物福祉を侵すことになる。と断られたかもしれません。
それならまだ家だか施設で見守るのはわかります。
見守るのはまだいいとしても、補液はやはりだめ。
治療は難しいと言われたにも関わらず補液をするのは虐待とも言えます。
獣医師は常に、この治療はその動物にとってメリットになるか、デメリットが大きいかのバランスを考えています。
治療が見込めないにも関わらず、針を刺し、輸液を入れる行為は虐待です。
動物病院で補液の指示を受けたならまだ理解できます。
しかし、ひどい脱水に遊泳運動、ひどい皮膚疾患の状態の猫に補液を指示する獣医師は⋯???やるなら間違いなく静脈点滴です。
もしかしたら、保護団体がそんな金は払えないということで仕方なく皮下の補液を選択した可能性もあります。それもまた不適切です。
ということで、あの皮下補液はどういう方面から切り取っても、よろしくない行為と言えます。
動物病院に行ったかどうか不明、獣医師の指示のもとやったのか不明など、様々な不確定要素があったので、事実ベースの前回の記事ではなく、推察を含む今回の記事で言及していますが、これはどういう状況であっても不適切です。
前回の記事のとおり、診断や投薬を甘く見ている団体なので、疥癬のせいにしすぎです。
病院に行ったことすら怪しいですが、疥癬と診断確定したのでしょうか?疥癬はあったとしても、他の疾患はなかったのでしょうか?
そもそも、検査をしたのでしょうか?
ポストの動画をみる限り、あの遊泳運動をみて疥癬以外の病気や病態を疑わない獣医師はいないでしょう。
治療するなら疥癬以外の検査や治療は必須です。
静脈点滴が必要かもしれない。
抗痙攣薬が必要かもしれない。
輸血が必要かもしれない。
安楽殺が最善の選択かもしれない。
そんなことも考えられないし、できないくせに駆虫やら皮下補液やらをすべきではありません。
繰り返しますが、治療効果が望めない医療行為は虐待です。
医療が必要か?適切な医療行為か?その判断を素人がするな。
不適切な動物の利用
今すぐ死ぬ子を引き入れて、治療もどきの虐待して、「私たち頑張ったけど残念でした。」は都合が良すぎませんか?
動物の不適切な利用は、命の冒涜です。
そうやって支援者を増やしているなら、さっさと手を引いて欲しいです。ただの虐待団体に堕ちますよ。
多くの人が訴えていますが、保護団体を支援したい人はもう少し勉強してから支援しましょう。
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