動物を助ける道筋

当院の発信を見てくれている方は、やまがたが人の健康福祉向上を第一に考えていることは理解していただいていると思います。

一部の人からは、【この人獣医師なのに動物を救わない認定】を受けているかもしれません。

今回の記事はそんな人に届いて欲しいです。

私は、人の健康福祉を第一に考えて解決につなげるからこそ結果的に動物福祉も向上すると本気で考えています。

飼育動物は人ありき

これは伴侶動物や人の管理下にある動物に限った考え方だということは先に述べておきます。

人がいて初めて生活が成り立つ動物ですから、その人がしっかりしなければ動物の健康福祉は悪化します。

目の前の動物を救うだけが目的なら当院だって動物を引き取ります。
でもまた同じ動物が補給されるだけで終わらない。
動物を引き取らない理由でも触れましたが、引き取っても解決にならないことはもうわかりきった事実です。

保護や譲渡というコストのかかる大変なことをやり遂げても、根本が変わらなければ繰り返されるだけ。

それも絶対に必要ですが、それだけではダメなのです。

動物問題は人の問題

「動物問題は人の問題」ということを訴える人は、近年増えてきました。まさにそのとおりです。

#人福祉現場に獣医師を シリーズ初回でも書きましたが、多頭飼育などに陥ってしまう人はなんかしら要支援理由があるような人です。

その人に対して「ちゃんと飼え」とか「もう飼うな」と言って、そのとおりできると思いますか?
できないから、多頭飼育になっているのです。

動物を助けたければ飼い主を助ける。これが大原則です。

人助けは動物助け

飼い主支援が動物救護につながります。

『人優先』の言葉に甘んじているわけでもありません。世の中の常識が『人優先』だからではありません。

その先に絶対動物を幸せにできる確証(自信はまだない)があるから『人優先』を主張していることを理解していただけたら嬉しいです。

関連記事

  1. 福祉現場のケーススタディ

  2. 多頭飼育はどのような問題か~ガイドライン解説①~

  3. 時代に逆行⁉千葉県犬猫譲渡要領改訂

  4. 引取り拒否の先にあるリスク

  5. 引取り拒否の裏事情。保健所引取≠悪

  6. 予防は理解されにくい、解決はわかりやすい。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP