NEWS!!令和5年度も引き続き茂原市養育支援訪問員になりました

令和4年度の受託についての記事

福祉関係部署のみなさま

動物のことは関係ないと目を瞑ることなく、ぜひ当院との協働でご自身の業務を加速させてください。

福祉関係部署において動物問題は守備範囲外かもしれません。ですが、よりよい福祉支援とスムースな業務遂行が可能になります。

当院のポジション

当院は、犬猫の不妊去勢手術及び予防獣医療に特化した動物病院です。

人の福祉関係部署との協働のうえ、不適正飼養や多頭飼育、野良猫の予防医療と適正な管理を通じて、人の健康福祉の向上を目的としています。

人の健康福祉は、飼い主さん本人だけでなく、近隣住民や近隣環境、訪問する職員さんも関連してきます。実際、多頭飼育を代表する不適正飼養は、公衆衛生面から大きな問題に発展する例が多数みられます。

当院は、訪問先の動物に困ったケアマネさんや介護士さん、そして行政などの福祉関係者から相談を受けており、問題への早期介入を行っています。

問題解決に必要な行政機関

このような動物問題は福祉事業者と当院だけでは解決が難しいことが多いです。

環境省も、2021年に「人、動物、地域に向き合う多頭飼育対策ガイドライン~社会福祉と動物愛護管理の多機関連携に向けて~」を発出し、地方自治体(動物、環境、福祉部署)、動物病院、社会福祉事業者等、多機関の連携を求めています。

人、動物、地域に向き合う多頭飼育対策ガイドライン~社会福祉と動物愛護管理の多機関連携に向けて~より

動物を管理できずに問題に発展してしまう飼い主さんは、生活保護や高齢者、障がい者、子育てなどの行政支援を受けているケースも多いため、おのずと官民協働が必須になります。まさに地域包括ケアが必要な問題なのです。(地域包括支援センターの仕事という意味ではありません。)

動物のことだからと放置せず、当院や現場に訪問する福祉関係者と協働していただけることを切に願います。

行政の福祉関部署の職員さんが、動物について対応できないことは十分承知しています。しかし、協働することで行政の福祉担当部署にもメリットが生まれることを当院は経験しています。

協働のメリット

面会ハードルを下げる

電話にでない。折り返しもない。アポを取ってもすっぽかされる。

会って必要な手続きをしたいのに…。あの件どうなったか確認したいのに…。

そんな支援先はありませんか?

行政だけでは面会が難しいような飼い主さんも、動物について話せる獣医師が来てくれるということで、訪問面会の門戸を開いてくれる場合があります。

行政職員の訪問は、書類の記載や手続き等要求してしまうことが多くなりがちです。

これは仕方がないことで、特に滅多に面会が叶わない方の場合、1回の面会でやるべきこと全部済ませなければと考えるのは当然です。それが行政の役割ということは、元保健所職員である院長が充分理解しています。

「獣医さんが来る」といわれると、飼い主の印象は全く異なるものになります。自分が好きな動物の話ができるという期待が生まれます。

実際当院は、飼い主さんの「動物のことを相談できる」という期待を裏切ることのないように、「指導」ではなく、寄り添い型の「相談・支援」を意識しています。

簡単にいえば、行政職員だけよりも獣医師がいたほうが訪問しやすいということです。

空振りの電話や訪問は激減し、業務効率があがるということです。

複数の見守りと情報共有

最初は訪問に同行する形で、動物問題のあるお宅に入ります。

飼い主さんに顔を覚えてもらい信頼関係を築いていきますが、その過程で当院のみで飼い主さん宅へ訪問したり、直接飼い主さんと連絡を取ったりすることができます。そこで得た近況は行政担当部署にも共有します。

獣医師として動物の情報はもちろんですが、同時に飼い主さん本人の情報を積極的に集めることを意識しているため、行政の福祉的支援の手助けになると考えています。

行政の担当者だけではなかなか会えない支援先においては、貴重な情報源になるはずです。

おわかりだと思いますが、行政、福祉法人、そして当院と複数の目で見守ることをができることを意味します。

更に、動物に関する用事で飼い主さんから当院に連絡があった場合、行政担当部署にも連絡をするようにしています。必要であれば、当院に同行し会うことができます。この形で訪問した場合、空振りになることはほとんどありません。

上記の面会ハードルが下がるメリットにつながってきます。

必要な動物医療の即実行

一般の動物病院では、いってしまえば不衛生な犬猫を一度に多数、手術および診察することは困難です。

また、このような飼い主さんは経済的に余裕がないことが多いです。

飼い主さんが去勢手術を決意しても、安価で引き受けてくれる病院を探すのはとても大変です。

当院は診察対象を野良猫など公衆衛生上問題になっている場所またはその予備軍に限定し、提供する獣医療も不妊去勢手術と予防に限定することで、一度に多数の動物を低価格で対応できるようにしています。

送迎往診や猫の捕獲から承っているので、決断から即実行に移すことができます。

注意点

最終局面で相談されても、どうすることもできないです。最終局面とは、例えば飼い主さんの急遽入院で動物が残されてしまったなど、状況が崩壊する局面です。

それについては、こちらの記事をお読みいただけると理由をわかっていただけると思います。

役場環境部局の課題

  • 未登録犬の把握及び登録
  • 狂犬病ワクチン接種率向上
  • 多頭飼育・野良猫による近隣環境衛生問題

このような課題の解決は、ぜひ福祉部局や福祉事業者経由のうえ、当院にご相談ください。

一般の動物病院は一度にまとまった数に対応することが難しいです。毎年、狂犬病ワクチン集合注射の日程調整は大変苦慮されていると思います。獣医師も大変多忙な中、かけつけています。

当院は時期に限らず一度に多数世帯への往診による狂犬病ワクチン接種や、送迎による不妊去勢手術が可能です。

これにより、市町村の課題である狂犬病ワクチン接種率の向上、地域環境の問題になっている多頭飼育の解決が可能です。

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