詐欺師呼ばわりされました

保護活動などに長年携わっていると、「詐欺師!」や「誘拐犯!」などの心無い言葉を浴びせられた経験を持つ方も少なくないと聞いています。

ついに私もそう言われたようです。

そのような心無い言葉を浴びせられるといっても、言われた側にも原因が全くないことはないだろう。何かしらの説明不足や強引な部分があったのでは?と思いながら、そのような経験談を聞いていました。

しかし、ここまで気を付けていても起こってしまうものですね~無責任エサやりは我々の想像を超えてきます。

勿論、今回の私も反省すべき点が全くないとは言えません。ただ、ここまで丁寧にやってきても起こりえるのかと、少し唖然とした気持ちであることは確かです。

今回は、ちょっとした愚痴をもらす記事になってしまうことを先に謝っておきます。

愚痴記事なんて読みたくないという方は離脱していただければと思います。

同様の経験をされた方や同様の経験をしたくない方はぜひ読んで、最後に私を慰めていただければと思いますw

経緯

家で野良猫にエサをやって増やしてしまっているよくあるケースでした。このエサやりさんを仮にZさんとしましょう。

私が信頼している個人保護活動家のAさんの知人Xさんは、エサやりZさんの近隣住民で、そこから相談は始まりました。

Aさんが現場を見に行くと10匹以上はいるとのことで、当院に捕獲から依頼することを提案してくれました。

その際、当院が出した捕獲料金の見積もり金額も説明してくださったそうです。ただ、以下の理由により、当院が直接連絡をしました。

  • 間接的な説明だけでは心もとないこと
  • 当院からも料金や注意点などしっかり説明すべきであること
  • Zさん本人が本当に捕獲・手術を希望しているか改めて確認したいこと

電話にて直接増やさないための捕獲と手術の方法、当院で承った場合の料金を説明したところもう少し考えるとの回答だったので、改めて電話をくださいと伝え、初回の電話は切りました。

何日か経っても連絡がないので当院から電話したところ、お願いしますとのことだったので、捕獲と手術を実行しました。

当日、捕獲作業を進めながら頭数を確認するとやはり10匹以上いるように見えました(似た猫が複数いて、床下に隠れてはちょこちょこ出てきての繰り返しだったので、正確には数えられなかった)。

午前で捕獲できたのが7匹だったため、捕獲器を設置したまま捕獲された7匹の手術をしに病院へ戻りました。

このパターンで捕獲器を設置しておくと、朝の捕獲劇のバタバタで逃げた猫が夕方にはまた戻ってきて再度捕まっていることが多いです。しかし、7匹の返却と同時に確認したところ1匹も捕まっておらず少し不思議に思っていました。

ただ、手術済みの猫を飼い主に再確認してもらったところ全部捕まってそうだったので、これにて終了としました。

ズッコケ展開

後日判明したのですが、やはりこの時捕獲できなかった猫たちがいて、その猫たちは隣人である相談者Xさんの家にいたそうです。そしてXさんは普段からエサをあげているとのことでした。

おそらく捕獲当日もエサをあげていたのではないかと思います。

そりゃ夕方戻ってくるはずの猫も戻ってこんわ!っていうか相談者であるXさんも無責任エサやりならぬ、責任擦り付けエサやりじゃねーか!

と大ズッコケをかましました。

…ですが、Aさんの協力もあり、気を取り直して再度捕獲手術に向けて動くことになりました。

あいつは詐欺師

ということで、今度は責任擦り付けXさんが捕獲手術をする気になってくれたので、日程調整をしていました。

そんなとき、私の信頼しているAさんから質問がありました。

A「Zさんに料金の説明とかしましたか?」でした。当院の回答は当然YES.

実際にいただいた捕獲料金の具体的な金額もAさんに伝えました。見積もりより1万円以上安く済んだため、Aさんの反応は当然「え!安い!」でした。

どうやらZさんがこれから捕獲手術をしようとしている隣人のXさんに

「あいつは詐欺師だからやめておけ。捕獲料金を2倍取られた」と吹き込んでいたようです。

当院の反省点

文書で残しておくべきだった

電話での説明だけだったので、見積を文面で残しておくべきだったと思います。

これがあるので、当院はできるだけLINEやメールで連絡を取りたいのですが、それらが使えない高齢者が多いため電話で対応することも少なくありません。

しかも家電となるとSMSもできない、携帯であってもSMSを使えないことも多いため、かなり難しいと思います。

だからこそAさんからと私からの2回伝えたのですが、それでも見積金額を勘違いしたのか、忘れてしまったのか…

当日説明すべきだった

となると、当日これから捕獲を始めますという段階で、改めて見積金額を説明するしかないと思いました。

当日初対面のケースがほとんどということもあり、ここでの説明は重要な役割を担うと思います。

やはり、電話などで顔が見えないうちにすべて重要事項説明を終えてしまうのは、後々トラブルに発展するリスクがあると改めて感じました。

そこで、え?そんなの聞いていない!とキャンセルされるとこれまた困ってしまうというのがありますが、そこは別問題ですかね…

まとめ

いくま説明しても説明不足になるリスクはあります。

十分すぎるほど説明しても相手が勘違いをしていたら、トラブルになるリスクがあります。

普通の診察でインフォームドコンセントを意識しても、すれ違いがあります。

そこからとんでもない噂が広がることもあります。

以前、猫の引き取り料金について、

「当院は終生飼養ではなく里親探すのでそのための医療費と隔離入院費用で10万円程度です。老猫ホームに引き取ってもらうなら100万くらいはかかりますが。」

と説明したところ、当院の引き取り料金が100万円だと噂が広まりかけたことを思い出しました。

詐欺師呼ばわりされることだけで腹立たしいですが、変な噂にまで発展してしまうと考えると恐ろしいです。

相手あってのことなのでゼロにはできないかもしれませんが、再発防止に努めたいと思います。

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